サワガニ(沢蟹) 宮澤賢治『やまなし』の世界
名前 サワガニ(沢蟹)
分類 エビ目サワガニ科
生息地 水のきれいな渓流(都会にも住んでいるらしい)
私が出会った場所 千葉県・養老渓谷、埼玉県・寄居町、東京都・高尾山、京都府・鞍馬
私は賢治の童話『やまなし』の冒頭に出てくる蟹の兄弟の会話の響きが大好きだ。
◆
2匹の蟹の子供らが青じろい水の底で話てゐました。
『クラムボンはわらつたよ』
『クラムボンはかぷかぷわらつたよ』
『クラムボンは跳てわらつたよ』
『クラムボンはかぷかぷかわらつたよ』『クラムボンは死んだよ』
『クラムボンは殺されたよ』
『クラムボンは死んでしまつたよ…』
『殺されたよ』
『それならなぜ殺された』中略
『クラムボンは笑ったよ』
『わらった』
にはかにパツと明るくなり、日光の黄金は夢のやうに水の中に降ってきました。
◆
クラムボンとは何だろう?さまざまな説があるようだが、私は言葉遊びが好きだった賢治が、crab(蟹)+bomb(泡)からクラムボンを生みだしたとする説に共感を覚える。まぁ、音の響きと会話のテンポが気に入っているのでクラムボンはなんでもいいといえばいいのだが。
小学校の教科書に『やまなし』は掲載されていた。その当時は物語を進めていく沢ガニも、沢ガニの子どもたちに死を意識させるカワセミも自分の目で見たことはなかった。
さまざまな色彩が効果的に配置されている賢治ワールド。それは物語に登場する生きものたちの姿を視覚的に確認することで何倍も面白くなる世界だ。
小学生の私は、この物語の魅力を理解することができなかった。
この物語の虜となるのは、それから10年後のことである。
★写真 上から
埼玉県玉淀湖
千葉県養老渓谷 平成18年4月29日(土)
京都府鞍馬
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