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2006年10月 7日 (土)

ヤマカガシ ヤマカガシの腹の中から仲間に告げるゲリゲの言葉

名前 ヤマカガシ(山楝蛇)
分類 ナミヘビ科
生息地 平地から山地
私が出会った場所 栃木県・日光(小倉山)

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日光の小倉山でヤマカガシに出会った。ヤマカガシは近年まで無毒の蛇と考えられていた。軽く噛まれた程度では毒が人体に入り込むことはあまりないためである。しかし、ヤマカガシは毒を持っていた。ヤマカガシが持つデュベルノイ腺毒は毒性が強く、いったん体内に入り込むと、全身に出血が見られ、死に至ることもあるという。穏やかな性格でめったに人を噛むことはないようだが。

ヤマカガシの写真を撮るために、薮に入ったとたんガササササ!という大きな音とともにもう一匹のヤマカガシが姿を現した。もう少しで踏みつけるところであった。もし踏みつけでもしたら噛まれていたかもしれない。危ない危ない。

ヤマカガシは地域による色彩の変化が多い蛇である。写真のヤマカガシは関東地方産で黒と赤、黄色の斑紋がはっきりしている。関西地方では、斑紋がはっきりしないものが多い。

カエルの詩人・草野心平に「ヤマカガシの腹の中から仲間に告げるゲリゲの言葉」という長いタイトルの詩がある。

痛いのは当たりまへぢやないか
声をたてるのも当たりまへぢやないか
ギリギリ喰はれてゐるんだから
おれはちつとも泣かないんだが
遠くでするコーラスにあはして唄ひたいんだが

というカエルのゲリゲの独白によって構成された詩である。
小倉山で撮影したヤマカガシの写真を見ていたら、ふとその詩が頭をよぎった。

撮影 平成18年9月23日 日光・小倉山

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2006年9月13日 (水)

ニホントカゲ 日本に青い爬虫類がいる

名前 ニホントカゲ(日本蜥蜴)
分類 トカゲ科
生息地 畑、庭、道路脇の斜面、石垣、山道など
私が出会った場所 栃木県・奥鬼怒、長野県・志賀高原、福島県・背戸峨廊、東京都・高尾山 他

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 多くの人たちがトカゲという名前と思っている爬虫類はトカゲの仲間のカナヘビである。トカゲという名の付いたトカゲは若い頃、写真にあるような美しい青い尾を持っている。この青は成長とともに消えていく。ただ、雌は青が消えるのが遅く、成体でも青い尾を持つものがある。トカゲはそのしっぽを切ることで有名である。この青は、敵の目を惹きつける役目があるようだ。敵の目をこの青に向けさせ、いざとなると自切して逃げるのである。

 子どもの頃、地元で一度だけ青い尾を持ったトカゲに出会ったことがある。もう40年も昔のことだ。40年前のことで今でも覚えていることは多くはないが、青い尾のトカゲとの出会いは鮮烈であった。 

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ひよいと穴からとかげかよ  種田山頭火

撮影

上 平成18年8月19日 奥鬼怒
下 平成18年9月24日(日) 高尾山1号路

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2006年6月19日 (月)

モリアオガエル 憧れとの出会いとその代償

名前 モリアオガエル(森青蛙)
分類 カエル目アオガエル科
繁殖期 4月~7月
生息地 平地~高山帯の池沼のある森
私が出会った場所 栃木県・竜王峡、新潟県・奥胎内、京都・西芳寺(苔寺)

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写真はモリアオガエルの卵塊である。私はこの卵塊に抱くのは畏敬の念である。
この中で卵がオタマジャクシになる過程は、生命の不思議を十二分に味わわせてくれるものだ。

そんなモリアオガエルの卵塊は以前から見たいと思っていた、憧れの一つである。
憧れといっても常に100以上の憧れがあるので、そんな中の一つの憧れであるのだが。

さて、憧れの一つとの出会いには、支払うべき代償が待ち受けていた。
その代償とは…

この日は途中から土砂降りの雨となった。
私は雨の中を川治温泉へと向かった。
目的地に到着後すぐ、私は温泉につかるため服を脱いだ。
そして私は凍りついた…
私の体には3匹の山蛭がついていたのである。
蛭という生き物はすごい。私が全く気がつくことなく私の皮膚の上を歩き回る。
更に血を絡まらせない物質を出すことができるらしい、三箇所から滲み出てくる血は何とその後4時間止まらなかった。
恐ろしい…
しかし
私はこの体験に懲りず、2日後再び雨の予報が出ている中
奥日光に出掛けることになるのだが…

写真 平成18年6月 竜王峡

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2006年5月 3日 (水)

カジカガエル(河鹿蛙) 美声を持つ両生類

名前 カジカガエル(河鹿蛙)
分類 カエル目アオガエル科
生息地 平野部から山地にかけての河川、渓流
私が出会った場所 栃木県・塩原渓谷遊歩道、千葉県・梅ヶ瀬渓谷 他

フィーフィーフィフィフィ…
私は河鹿(カジカガエル)の声が大好きだ。

Dscf1214kajikajpg1数年前訪れた塩原温泉で、私はその鳴き声を最高の演出で楽しんだ。夕陽を浴びて輝く川辺でせせらぎの音とともに響いてくる優しいその音色を温泉につかりながら聞く贅沢。江戸時代には風流人が、水を張った水盤に河鹿を入れ、鳴き声を鑑賞したというが、私は自然の中の河鹿の声を楽しむことをより風流と感じる。

梶井基次郎に『交尾』という短い作品がある。梶井はその作品で河鹿を見ることの難しさを実に見事に描いている。

『交尾』 梶井基次郎

私は一度河鹿(かじか)をよく見てやろうと思っていた。
河鹿を見ようと思えば先ず大胆に河鹿の鳴いている瀬のきわまで進んでゆくことが必要である。これはそろそろ近寄って行っても河鹿の隠れてしまうのは同じだからなるべく神速に行うのがいいのである。瀬のきわまで行ってしまえば今度は、身をひそめて凝っとしてしまう。「俺は石だぞ。俺は石だぞ」と念じているような気持ちで少しも動かないのである。ただ眼だけはらんらんとさせている。ぼんやりしていれば河鹿は渓(たに)の石と見わけにくいいろをしているから何も見えないことになってしまうのである。やっとしばらくすると水の中やら石の陰から河鹿がそろそろと首を擡げはじめる。気をつけて見ていると実にいろんなところから ー それが皆申し合わせたように同じくらいずつ ー 恐る恐る顔を出すのである。すでに私は石である。彼等は等しく恐怖をやり過ごした体で元の所へ上がってくる。

4月30日(日)養老渓谷の隣にある梅ヶ瀬渓谷に出掛けた。そして、そこで河鹿に出会った。私は石になって河鹿が水の中から出てくるのを待った。そして、ついに河鹿を撮影した。写真で見れば灰色をした地味なカエルである。しかし、その鳴き声の美しさといったら…

撮影 平成18年4月30日(日) 梅ヶ瀬渓谷

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