キンエノコロ 黄金色の草地
名前 キンエノコロ(金狗尾草)
分類 イネ科エノコログサ属
生育地 道ばた、草原
私が出会った場所 埼玉県・春日部市内牧サイクリングロード、杉戸町、宮代町、栃木県・日光駅周辺、福島県・大内宿 他多数
賢治に『どんぐりと山猫』という童話がある。童話集『注文の多い料理店』の第1話である。主人公の一郎は山猫から「めんどなさいばん」への出頭状をもらい、翌日、谷川に沿った小道を上の方に上っていく。そんな彼の前に突然黄金(きん)いろの草地が現れる。
一郎がすこし行きましたら、谷川にそったみちは、もう細くなって消えてしまいました。そして谷川の南の、まっ黒な榧(かや)の木の森の方へ、あたらしいちいさなみちがついていました。
一郎はそのみちをのぼって行きました。榧の枝はまっくろに重なりあって、青ぞらは一きれも見えず、みちは大へん急な坂になりました。一郎が顔をまっかにして、汗(あせ)をぽとぽとおとしながら、その坂をのぼりますと、にわかにぱっと明るくなって、眼がちくっとしました。そこはうつくしい黄金(きん)いろの草地で、草は風にざわざわ鳴り、まわりは立派なオリーブいろのかやの木のもりでかこまれてありました。
その草地のまん中に、せいの低いおかしな形の男が、膝(ひざ)を曲げて手に革鞭(かわむち)をもって、だまってこっちをみていたのです。
多くの人が黄金いろの草地は想像上の世界だと思うだろう。しかし、黄金いろの草地は存在する。ドングリの季節、キンエノコロの草原は夕日を浴び黄金いろの草地となる。この言葉を失うほどの美しい世界を、埼玉の平地ではどこでも普通に見ることができる。
埼玉県春日部市に内牧サイクリングロードという場所がある。私はそこで夕方走るのが好きだった。特に秋の夕暮れ、道ばたのキンエノコロを見ながら走るときの幸せといったら…。お金は全くかからない、贅沢である。
撮影 上から
平成18年9月23日 日光・大谷川
平成19年 杉戸町高野台
◆ホームページ→幻の森
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。




コメント