ワレモコウ さびしききわみを感じる花
名前 ワレモコウ(吾亦紅)
分類 バラ科
花期 7月~10月
生育地 平地および山地(山地では普通に見られる)
私が出会った場所 埼玉県・久喜市、他、長野県・霧ガ峰、山梨県・大菩薩峠、群馬県・尾瀬ヶ原 その他多くの場所で
バラ科であるが、花はどう見てもバラの仲間には見えない。しかし、その独特の風情はなぜか人を惹きつける。古くは「源氏物語」の匂宮の巻にも描かれ、現在は花材やドライフラワーでもよく使われている。
「徒然草」には「家にありたき木は…、(中略)秋の草は荻薄、きちかう(キキョウのこと)、萩、女郎花、藤袴、しおに(シオンのこと)、われもかう…」とある。ワレモコウは兼好法師の美意識に適う花なのである。
ワレモコウを描いた俳句や短歌には心惹かれる歌が多い。
吾も亦(また)紅(くれない)なりとひそやかに 高浜虚子
吾亦紅 すすきかるかや 秋草の さびしききはみ 君におくらむ 若山牧水
さびしき極みをプレゼントする。何とすてきなプレゼントだろう。わびしき極みは美しさの極みでもあると私は感じる。さて、ワレモコウを描いた現代の詩を最後に紹介したい。
ワレモコウ まど・みちお
やあ!
と思わずぼくは
笑いかけたような気がするやあ!
とひびくようにきみも
笑いかえしてきたような気がするどこもかしこも
しらない草ばかりぼうぼうの
この草原にことしもきて
やっと見つけた顔なじみ
ワレモコウ!やまびこの子どもが忘れていった
ボンボンのように
雲のハンカチの上にちらばって
五つ六ついまごろ
どこでどうしているだろう
「ワレモコウっていうのよ」
と教えてくれた
あの去年の
リスのような目の女の子は
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