フォト

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« オオヨシキリ 草野心平の詩に描かれた鳥 | トップページ | エビネ(海老根) 江戸時代にもあったエビネブーム »

2006年6月 2日 (金)

ラミーカミキリ 二人の私の顕在化

名前 ラミーカミキリ
分類 カミキリムシ科
出現期 5月~7月
生育地 平地
私が出会った場所 東京都・高尾山

Img_12401

  ラミーカミキリ。出会ったときすぐにその名前が浮かんだ。
その美しいボディー、日本の昆虫とは思えない名前、図鑑を眺め以前から見たいと思っていた甲虫だ。

  早速この虫について詳しく調べてみた。そして、この虫は江戸時代後期に中国から長崎にラミーという植物と共に侵入し、以後分布を広めている虫だということがわかった。
なかなか出会うことができない珍しい昆虫だと思っていたのだが、最近は都市部でも出会うことができるのだという。その事実を知ったとたん、私の中にある美しいという思いがしぼんでいくのが分かる。

  私の中に存在する二人の私が自己内対話を始める。
「お前の美しさの基準は、珍しいという事実に左右されるのか。珍しくなくとも美しいものは美しいのではないのか。珍しくないという事実を知ったことで、ラミーカミキリへの思いをしぼませてしまってよいのか」
「それはきれい事だ。人間は珍しいものを愛する、珍しいものに価値を感じる。お前もそんな人間の一人なのだ。もっと自分に素直になれ。お前が愛する芸術は、どこにでも転がっているものに価値を与えるか?与えないはずだ。そもそも美しさは絶対的存在ではない」
「もしかして、お前はこの虫が国外からやってきたということでその興味を失ったのではないか」
「それがどうしていけない」
「日本の国の生き物だけを愛するという考えは危険ではないか、その考えは人間にまで繋がるのではないか」
「人間と他の生き物は別だ」
「本当に別のことと考えてよいのか?帰化生物を排する考えは外国人差別と繋がりはしないのか」
「繋がらないと断言はできない。しかし、現在の日本は帰化生物であふれかえっている。このままでは日本固有のそれ故に世界に誇れる風景が失われてしまう。グローバル化というのは地球がどこでも同じような世界になることではないと私は考える、違いを超えてその違いを尊重すること(もちろんただ違うというだけではなく)、それがグローバル化だと思う。」
「それはきれい事だ。尊重できる違いとそうでない違いはどう見分けるのだ」
「…」

ラミーカミキリが二人の私を顕在化させる。二人の私、どちらも本当の私。

◆いきものがたり目次  ○分類別(名前の順)  ○投稿順

◆ホームページ →幻の森

« オオヨシキリ 草野心平の詩に描かれた鳥 | トップページ | エビネ(海老根) 江戸時代にもあったエビネブーム »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/143900/12574260

この記事へのトラックバック一覧です: ラミーカミキリ 二人の私の顕在化:

« オオヨシキリ 草野心平の詩に描かれた鳥 | トップページ | エビネ(海老根) 江戸時代にもあったエビネブーム »

最近の写真