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2006年6月26日 (月)

コチドリ 駐車場にて

名前 コチドリ
分類 チドリ科
出現期 本州・中部以北では夏鳥
生息地 河原、水田など。
私が出会った場所 埼玉県・久喜市、蓮田市、幸手町、宮代町

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幸手町にあるとある大きな駐車場にコチドリがいた。
どうやらここで子育てをしているようだ。
普段ならなかなか近づくことができないコチドリが、向こうから近づいてくる。
巣のある場所から私の気をそらそうとしているのだろうか。
長居をしてはいけない。

どうか子育てがうまくいきますように。

撮影 平成18年6月 幸手町

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2006年6月25日 (日)

ネジバナ ねじれ方いろいろ

名前 ネジバナ(捩花 別名・モジズリ)
分類 ラン科ネジバナ属
花期 5月~8月
生育地 日当たりのよい草地や芝生
私が出会った場所 埼玉県・杉戸町、久喜市 他 様々な場所

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ネジバナはランの仲間である。平地でただ一つ普通に見ることができる野生蘭。
写真のネジバナは私が駐車している場所のすぐ隣にある芝生の中に咲いていた。

7月2日(日) 自宅周辺で住民による草取りが行われた。この写真のネジバナは刈り取られていた。ちょっと淋しい。

幸い私の住んでいる周りのネジバナは、ネジバナだけ刈り取られずに残っている。私の周りに住んでいる人たちは、ネジバナの美しさを知っている。

 さてこのネジバナだが、ねじれ方が決まっているわけではない。左まきもあれば右まきもある。ねじれないものもあれば、ねじれ方が途中で変わってしまいまっすぐ立てなくなってしまったものもある。花の色もピンクから白まで変化に富んでいる。そんなねじれ方のいくつかを紹介しよう。

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これは巻き方の逆な二つの花。

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巻きが足りない花。

撮影 6月25日  杉戸高野台

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2006年6月24日 (土)

ハルカラマツ 雨の日の散歩

名前 ハルカラマツ(春唐松)
分類 キンポウゲ科カラマツソウ属
花期 6月~7月
生育地 湿った草地
私が出会った場所 栃木県・日光(戦場ヶ原)

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ハルカラマツはあまり注目されることがない花である。
しかし、雨の日のハルカラマツの美しさといったら。

雨の日の散歩もまた楽しいものだ。

撮影 6月 奥日光・戦場ヶ原

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2006年6月23日 (金)

ゴミグモ メルヘンチックなゴミ

名前 ゴミグモ
分類 コガネグモ科ゴミグモ属
出現期 4月~9月
生息地 平地から山地の公園、生け垣など
私が出会った場所 埼玉県・杉戸町(丈の低い街路樹に普通)、久喜市 他 日本の多くの場所で出会っている

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ゴミグモという蜘蛛がいる。蜘蛛の巣の中にゴミを置いていき、その中に自分が隠れる。
本当によく化けていると思う。
初夏の光を浴び、ゴミグモが生みだしたゴミの世界が、とてもメルヘンチックに見えた。

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2006年6月21日 (水)

スジグロシロチョウ 昆虫図鑑の思い出

名前 スジグロシロチョウ(筋黒白蝶)
分類 シロチョウ科
食草 アブラナ科タネツケバナ、イヌガラシなど
出現期 3月~10月
生息地 平地の雑木林周辺、市街地
私が出会った場所  埼玉県・杉戸町、久喜市、宮代町 他 日本の各地で出会っている

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幼稚園の頃だったろうか。病弱だった私に父が一冊の本を買ってくれた。
それは小学館の学習図鑑シリーズの一つ『昆虫の図鑑』。
その図鑑は今は手元にはない。しかし、表紙の写真の記憶は今も失われていない。
それはスジグロシロチョウがアザミの花にとまっている写真だった。

蝶が好きだったから買ってくれたのか、あの図鑑が私を蝶好きにしたのか、その記憶は定かではないが、あの図鑑が私の人間形成に多大な影響を与えたことだけは間違いない。

小学1年のとき年間69日も休んでしまい勉強が遅れがちだった私に、両親は「もっと勉強しなさい」などとは言わなかった。両親は私が草原や林で蝶を追うことを黙って見守ってくれた。今の私はそのことを感謝している。その後、私は次第次第に丈夫になり、中学・高校と皆勤賞を手にすることとなる。

スジグロシロチョウはどこにでもいる普通の蝶。しかし私にとって、スジグロシロチョウとの出会いは、いつもいつも心にとめきめをもたらす出来事だ。
スジグロシロチョウとは数え切れない出会いをしてきた。しかしその出会いは、私を懐かしい空気で満たしてくれる。

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2006年6月20日 (火)

コケイラン 気品のある花

名前 コケイラン (別名 ササエビネ)
分類 ラン科
花期 5月~6月
生育地 山地のややしめった林内
私が出会った場所 栃木県・戦場ヶ原

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奥日光戦場ヶ原でコケイランと出会った。心がときめく。
日本の蘭は、胡蝶蘭やデンドロビュームのような豪華さはない。
しかし、私は日本の蘭の多くに気品を感じる。

撮影 6月 奥日光・戦場ヶ原

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2006年6月19日 (月)

モリアオガエル 憧れとの出会いとその代償

名前 モリアオガエル(森青蛙)
分類 カエル目アオガエル科
繁殖期 4月~7月
生息地 平地~高山帯の池沼のある森
私が出会った場所 栃木県・竜王峡、新潟県・奥胎内、京都・西芳寺(苔寺)

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写真はモリアオガエルの卵塊である。私はこの卵塊に抱くのは畏敬の念である。
この中で卵がオタマジャクシになる過程は、生命の不思議を十二分に味わわせてくれるものだ。

そんなモリアオガエルの卵塊は以前から見たいと思っていた、憧れの一つである。
憧れといっても常に100以上の憧れがあるので、そんな中の一つの憧れであるのだが。

さて、憧れの一つとの出会いには、支払うべき代償が待ち受けていた。
その代償とは…

この日は途中から土砂降りの雨となった。
私は雨の中を川治温泉へと向かった。
目的地に到着後すぐ、私は温泉につかるため服を脱いだ。
そして私は凍りついた…
私の体には3匹の山蛭がついていたのである。
蛭という生き物はすごい。私が全く気がつくことなく私の皮膚の上を歩き回る。
更に血を絡まらせない物質を出すことができるらしい、三箇所から滲み出てくる血は何とその後4時間止まらなかった。
恐ろしい…
しかし
私はこの体験に懲りず、2日後再び雨の予報が出ている中
奥日光に出掛けることになるのだが…

写真 平成18年6月 竜王峡

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2006年6月15日 (木)

イワセントウソウ デューラーの言葉からの連想

名前 イワセントウソウ(岩仙洞草)
分類 セリ科イワセントウソウ属
花期 3月~5月
生育地 深山の木陰
私が出会った場所  栃木・戦場ヶ原、埼玉・雲取山、長野・八ヶ岳山麓

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NHKで毎週放送されている迷宮美術館は、私の数少ないお気に入りの番組の一つである。
先日その番組でデューラーが取り上げられ、その中で彼の言葉が紹介された。

芸術は自然の中にあり
それを探し当てることのできる者だけが
芸術に生きることができる

この言葉に触れたとき、私の脳裏にある花の姿が浮かんだ。
その花はイワセントウソウ。図鑑では無視されてしまうか紹介されるとしても小さくしか紹介されない花だ。
私はこの花を見ると線香花火を思い出す。
全然話題に上らない花。でも、私にとってはとても素敵な花。

            撮影2006年6月5日 戦場ヶ原

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2006年6月14日 (水)

セッコク 高尾山で出会った蘭

名前 セッコク(石斛)
分類 ラン科
花期 5月末から6月
生息地 山地の樹上
私が出会った場所 高尾山6号路

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 セッコクは蘭の仲間である。樹上や岩に多数の根を出し着生する。高尾山の六号路にある杉林で見られるセッコクの群落は有名だ。紹介すれば盗掘の危険がある蘭の仲間で、これだけ大々的に紹介されている例が他にあるだろうか。

 初めて高尾山にセッコクを見に行ったとき、しっかり頭上の木を見なければ見過ごしてしまうのではないかと思った。しかし、そんな心配はいらなかった。凄まじいという形容がふさわしいと思われるほどのセッコク、またセッコク。杉の木に取り憑くようにして咲くその美しさは妖しいさを内包している。

 このような美しさの前ではただ立ちつくすしかない。

撮影
6月10日(土) 高尾山 6号路

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2006年6月13日 (火)

モミ ハイジが愛した樹

名前 モミ(樅)
分類 マツ科モミ属
生育地 亜高山帯
私が出会った場所 東京都・高尾山、栃木県・塩原、

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モミの大木の下に立つと『ハイジ』を思い出す。

風の強い日にハイジがなによりも心をひかれたのは、山小屋の裏で三本の老いたもみの木がたてるざわめきでした。高いこずえでごうごうと鳴る、深い、なにか秘密めいたざわめきほど、不思議で、素晴らしいものはありませんでした。ハイジはその下に立って耳をそばだて、木が大きな力にたわみゆさゆさとゆれるのを、いつまでもいつまでもじっと見上げているのでした。(『ハイジ』ヨハンナ・シュピリ 作 上田真而子 訳)

そんな大きなモミの木も、ちっぽけな若芽から始る。
森の奥で、倒木の上に芽を出したモミの子どもに出会った。Img_11151

撮影 
上 塩原渓谷遊歩道
下 高尾山3号路 6月

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2006年6月11日 (日)

サイハイラン 高尾山での蘭との出会い

名前 サイハイラン(采配蘭)
分類 ラン科サイハイラン属
生育地 山地
私が出会った場所 東京都・高尾山

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高尾山でサイハイラン(采配蘭)と出会った。高尾山の複数の場所で出会うことができた。
図鑑でしか見たことのなかった蘭との初めての出会い。初めての出会いは、うれしい。

                          写真  6月10日(土) 高尾山

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2006年6月 9日 (金)

カントウタンポポ 小声で言ひてみて一人

名前 カントウタンポポ (関東蒲公英) 
分類 キク科タンポポ属
生育地 道ばた・野原(昔からの場所に多い)
私が出会った場所 埼玉県杉戸町、久喜市、春日部市ほか多数 

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   たんぽゝと小声で言ひてみて一人   星野立子
   けふはふけの道のたんぽぽ咲いた  種田山頭火

心に残る俳句である。セイヨウタンポポに押され、数を減らしているカントウタンポポ。そんなカントウタンポポにこれら俳句は似合う気がする。

撮影
(上) 杉戸町
(下) 塩原 大沼

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2006年6月 7日 (水)

カゲロウ 儚さに出会う旅

名前 ①フタスジモンカゲロウ(二筋紋陽炎) ②クロマダラカゲロウ(黒斑陽炎)
分類 カゲロウ目
出現期 6月~9月
生息地 河川の上流
私が出会った場所 塩原渓谷遊歩道

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儚さに出会うため塩原の箒川を訪れた。

夜の腕にかげろふ触れし梅雨入かな 石田波郷

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上・フタスジモンカゲロウ  下・クロマダラカゲロウ
       6月5日  塩原・福渡温泉にて

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2006年6月 6日 (火)

エゾハルゼミ 『君の手がささやいている』が頭に浮かぶ

名前 エゾハルゼミ
分類 セミ科
生息地 本州では山地の広葉樹
私が出会った場所 栃木県・那須山麓、日光戦場ヶ原

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6月5日(月) 体育祭の振替休。日光・戦場ヶ原に出掛けた。
戦場ヶ原ではエゾハルゼミの声が鳴り響いている。
この鳴き声なくして種の存続はありえない。
聴覚が種の存続の必要条件である。

総合的な学習の時間に聴覚障がいを扱ったドラマ『君の手がささやいている』をみた。
聴覚が失われた人が共に生きることができるノーマライゼーションに基づいた世界を模索している人間。私はそんな人間という生き物のことを素晴らしいと思う。

「悪い、悪い」といわれた人間が、発憤してよくなろうとすることは多くの人たちが考えているほど多くはない。「悪い」といわれることで悪さに磨きがかかる、悪くていいと開き直る、学校現場で多く見られることだ。私は人間のよさを見つめていきたい。日光・戦場ヶ原でエゾハルゼミの声に包まれ、そんなことを考えた。

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2006年6月 5日 (月)

カワガラス  シルエットの似合う鳥

名前 カワガラス(川烏)
分類 スズメ目カワガラス科
生息地 平地から亜高山の渓流
私が出会った場所 栃木県・日光(小根山、戦場ヶ原、小田代ヶ原)、塩原渓谷 他日本各地の渓谷で出会っている。

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 奥日光で撮影したカワガラス。カラスという名前が付いているが、カラスではなく、スズメに近いのだという。カワガラスは潜水の名手である。

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2006年6月 4日 (日)

カラスアゲハ 幻の森の思い出

名前 カラスアゲハ(烏揚羽)
分類 アゲハチョウ科
生息地 平地から亜高山帯まで
私が出会った場所と時期 埼玉県・春日部市(子どもの頃見た場所では絶滅)、東京都・高尾山(日影沢に多い 5月)、栃木県・奥鬼怒(手白沢温泉 8月) 、神奈川県・不老山(6月)

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  カラスアゲハは昆虫少年だった子ども時代を懐かしく思い出させてくれる蝶だ。私は近くにあった鎮守の森でこの蝶を追った。蝶が飾られた標本箱の中に一頭、緑の光沢を振りまいて存在したカラスアゲハ。あの一頭を捕まえたのは、自分だったのか、それとも父だったのか。記憶は定かではない。あの当時は昆虫採集が奨励されていた時代であり、私が夏休みの宿題で提出した標本は校内展、市内展を経て埼葛展という地区の展覧会で表彰された。

 その時を堺に、私は昆虫採集をやめる。蝶に針を刺すことにちくりと刺すような痛みを覚えたことによる決断だった。私は家で夏蜜柑の木や山椒を育て、それを食草とする蝶を育てるようになった。

 カラスアゲハを追った森。その生き物が溢れていた鎮守の森は見る影もない痩せた森になってしまった。おそらく私のような昆虫少年がその後カラスアゲハを捕っても、カラスアゲハは絶滅しなかったであろう。森の木が切られることでカラスアゲハは絶滅した。

 カラスアゲハとの思いでは懐かしくもあり、寂しさを感じさせるものでもある。

撮影 湯ノ丸山 8月

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2006年6月 3日 (土)

エビネ(海老根) 江戸時代にもあったエビネブーム

名前 エビネ(海老根)
分類 ラン科
花期 4月~5月
生育地 山野の落葉樹林
私が出会った場所 東京都・高尾山、栃木県・佐野市

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  最近訪れたとある林 でエビネを見つけた。エビネは林の奥でひっそり咲いていた。エビネは盗掘によって絶滅の危機に瀕しているランの仲間である。

 エビネは漢字で海老根と書く。根の形が海老にみえることから命名されたという。そんな根の形を見てみたいという衝動に駆られるが、盗掘のために絶滅の危機に瀕しているという状況下では、根を見るようなことは、教師である自分にはとてもできない。

 エビネの名前が最初に文献に現れるのは1491年。大沢久守の日記「山科家礼記」に花材としてエビネを生けたことが記されている。江戸時代になるとエビネは園芸植物として人気を博すようになり、江戸中期には多くの品種が作られたという。そして、昭和40年から50年にかけて、再びエビネブームが起こる。そして、多くのエビネが盗掘され、それは今も続いているというわけである。

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 私が愛用している「山渓ハンディ図鑑山に咲く花」のエビネの項目に黄色型の海老根が紹介されていた(キエビネではない)。栃木県の山でその黄色型を見つけた。望遠レンズを使って写真を撮ったが、遊歩道のから離れたところで近寄れるところになかったため、エビネに絡まっている蔓が外せなかったのが残念。でも近寄れる場所ならとられてしまったと考えると仕方がないのだが。

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撮影 上から

平成18年5月 東京都高尾山
平成19年5月 東京都高尾山
平成19年5月 栃木県佐野市

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2006年6月 2日 (金)

ラミーカミキリ 二人の私の顕在化

名前 ラミーカミキリ
分類 カミキリムシ科
出現期 5月~7月
生育地 平地
私が出会った場所 東京都・高尾山

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  ラミーカミキリ。出会ったときすぐにその名前が浮かんだ。
その美しいボディー、日本の昆虫とは思えない名前、図鑑を眺め以前から見たいと思っていた甲虫だ。

  早速この虫について詳しく調べてみた。そして、この虫は江戸時代後期に中国から長崎にラミーという植物と共に侵入し、以後分布を広めている虫だということがわかった。
なかなか出会うことができない珍しい昆虫だと思っていたのだが、最近は都市部でも出会うことができるのだという。その事実を知ったとたん、私の中にある美しいという思いがしぼんでいくのが分かる。

  私の中に存在する二人の私が自己内対話を始める。
「お前の美しさの基準は、珍しいという事実に左右されるのか。珍しくなくとも美しいものは美しいのではないのか。珍しくないという事実を知ったことで、ラミーカミキリへの思いをしぼませてしまってよいのか」
「それはきれい事だ。人間は珍しいものを愛する、珍しいものに価値を感じる。お前もそんな人間の一人なのだ。もっと自分に素直になれ。お前が愛する芸術は、どこにでも転がっているものに価値を与えるか?与えないはずだ。そもそも美しさは絶対的存在ではない」
「もしかして、お前はこの虫が国外からやってきたということでその興味を失ったのではないか」
「それがどうしていけない」
「日本の国の生き物だけを愛するという考えは危険ではないか、その考えは人間にまで繋がるのではないか」
「人間と他の生き物は別だ」
「本当に別のことと考えてよいのか?帰化生物を排する考えは外国人差別と繋がりはしないのか」
「繋がらないと断言はできない。しかし、現在の日本は帰化生物であふれかえっている。このままでは日本固有のそれ故に世界に誇れる風景が失われてしまう。グローバル化というのは地球がどこでも同じような世界になることではないと私は考える、違いを超えてその違いを尊重すること(もちろんただ違うというだけではなく)、それがグローバル化だと思う。」
「それはきれい事だ。尊重できる違いとそうでない違いはどう見分けるのだ」
「…」

ラミーカミキリが二人の私を顕在化させる。二人の私、どちらも本当の私。

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2006年6月 1日 (木)

オオヨシキリ 草野心平の詩に描かれた鳥

名前 オオヨシキリ(大葭切)
分類 ウグイス科
生息地・時期 平地から山地の河川敷、アシ原など
私が出会った場所 埼玉県・久喜市(香取公園)、杉戸町、渡瀬遊水池 他、全国各地で出会っている。

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5月20日(土) 杉戸町

埼玉県杉戸町の大島調整池に出掛けた。
そこでオオヨシキリの写真を撮った。
デジタル一眼レフを購入して一週間と少し、鳥の撮影は依然として難しい。

オオヨシキリは小学生の時?いや、中学生の時だったろうか?いずれにせよ教科書に載っていた草野心平の詩で初めて知った鳥である。

◆作品第肆(だいし) 草野心平

川面(かわづら)に春の光はまぶしく溢れ
そよ風が吹けば光たちの鬼ごっこ
葦の葉のささやき 葦の葉のささやき
行行子(よしきり)は鳴く
行行子の舌にも春のひかり

土堤(どてい)の下のうまごやしの原に
自分の顔は両掌のなかに
ふりそそぐ春の光に
却って物憂く眺めていた
ふりそそぐ春の光に
却って物憂く眺めていた

少女たちはうまごやしの花を摘んでは
巧みな手さばきで花環をつくる
それをなはにして縄跳びをする
花環が圓を描くとそのなかに富士がはひる
その度に富士は近づき とほくに座る

耳には行行子
頬にはひかり    『富士山』より◆

教科書に載っていた数々の作品の中で、印象に残っている一遍である。

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