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2009年9月 2日 (水)

『春一番』 2人の裕美

 8月1日(日)『春一番』の劇が終わった。調光室からロビーに降りてくると、会場から劇を観ていた部員たちが出てきた。私のところに真っ先に来たのは一週間前チーム・オオルリ(このチームについては2日前のブログで紹介しています)の発表で裕美を演じた2年生だった。彼女の目からは涙があふれていた。
「先生、裕美ちゃんが、裕美ちゃんが言えたんです」。
 自分と同じ役を演じている友だちの成功をこんなにも喜んでいる。その姿に感動した。その言葉に、私の心も震えた。飾りのない言葉である。でもその飾りのない言葉に、「なんて素てきな響きを持った言葉なんだ」と思った。
実はこの日、裕美を演じたチーム・カワセミの部員は、ここ3回の通しリハーサルで長ゼリのかなり重要な台詞を言い間違えるか、台詞を数行分全部飛ばすということをしていたのだ。「大丈夫、できるよ」と励ましたが、彼女の顔は不安で一杯だった。そんな彼女を励まし続けたのがもう1人の裕美だった。この日、もう1人の裕美は彼女のために何度も何度も台詞の確認をしてあげていた。本番と同じスピード、同じ気持ちで、何度も何度も、この日の裕美は台詞の練習をした。そして、本番の舞台で、この日の裕美は長ゼリを見事に言い切った。
 舞台裏で2人は抱き合って喜んでいた。2人とも泣きながら喜んでいた。この日の裕美は「ありがとう」という言葉を何度も何度も繰り返していた。こんな涙っていいもんだ。
 現代の中学生は昔に比べて駄目になったなんて言わせない!言わせてたまるか!
 この年になっても、こんな青春のまっただ中に一緒にいられることは本当にうれしい。

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