フォト

最近のトラックバック

« 『時効警察』 クスリ、クスリのよい薬 | トップページ | 『学力を育てる』(志水宏吉 著) 叱るのではなく怒る »

2006年2月 3日 (金)

『学力を育てる』(志水宏吉 著) 太陽であると同時に大地である教師

 『学力を育てる』(志水宏吉 著 岩波新書)を読了した。多くの教師が読むべき本だと感じた。

 著者は学力の3つの要素を「学力の樹」というイメージを使って説明する。葉が「知識、理解、技能」、幹が「思考力、判断力、表現力、論理構成力」、根が「関心、意欲、態度」。そして「三つの学力が文字通り一体となって、ひとつの学力の樹を形づくっている」ことを説明していく。「学力の樹」は、学力とは何かをイメージする上で大変有効である。

 教師は「太陽」とも「大地」ともなりうる存在である。「太陽」となって強い指導力を発揮し、子どもたちにさまざまな知識や技能を伝えることをしなければならない。それは「指導」という働きかけである。また「大地」となって、彼らと信頼関係を築き、彼らにチャレンジさせたりすることを通して、彼らの根っこや幹や枝を太らせようとしなければならない。それは「支援」である。

 「教師は指導でなくて、支援をしなければならない」というような主張をする人が犯している間違いは、指導と支援を対立概念と捉えていることである。そして、そのような主張をする人たちが学力の樹を痩せさせている。志水氏が主張するように「指導」と「支援」は、どちらが重要というような対立物ではなく、相補的であるべきものである。

 私が尊敬する大村はま先生が取り組んできたことが、志水氏が主張する「学力の樹」を育む教育なのだと感じた。葉と幹と根のどれが大切というのではなく、どれも大切にしていく姿勢。私は英語教育において、その有効な手だてをもう一度考え直してみたいと思う。

◆幻の森通信・目次 →ここをクリック

◆ホームページ→幻の森

« 『時効警察』 クスリ、クスリのよい薬 | トップページ | 『学力を育てる』(志水宏吉 著) 叱るのではなく怒る »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/143900/8489101

この記事へのトラックバック一覧です: 『学力を育てる』(志水宏吉 著) 太陽であると同時に大地である教師:

» [大学教育][本] 大学生が変わる(3): 三つの学力・学習像 [たけひこ日記]
今後の日記のスケジュールもあるので,本日は粗製乱造で3つのエントリを出します.そして『大学生が変わる』の書評はおしまいにしたいと思います. (略)次のような三つの学力・学習像を学生に提示し,その修得状況を考えてもらった. ○第一の学力・学習……記憶と再生,反... [続きを読む]

« 『時効警察』 クスリ、クスリのよい薬 | トップページ | 『学力を育てる』(志水宏吉 著) 叱るのではなく怒る »

最近の写真