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2005年11月13日 (日)

『太平洋戦争下の学校生活』(岡野薫子 著)読了

 次回作の脚本の資料として『太平洋戦争下の学校生活』(岡野薫子著 平凡社ライブラリー)を読んだ。533ページという浩瀚な本であった。作者・岡野薫子は児童文学『銀色ラッコのなみだ』の作者であることをプロフィールで知った。この児童文学は小学生の時学校の図書室で借りて読んだはずだ。内容ははっきりと覚えていない。  

 彼女が語る戦時下の学校生活は今まで読んだたくさんの戦争の資料では触れたことのない魅力にあふれていた。その魅力の一つは彼女が虫めずる姫君であることと、彼女がその虫めずる姿勢を戦時下においても持ち続けていたという事実である。  

 この作者、昭和18年、高等女学校3年生(現在の中学3年生)の春に先生から『不思議な虫の世界』(現在の『ファーブル昆虫記』)をプレゼントされ、その秋には戦争が激しくなる中、虫の観察日記を書いている。そして、将来は昆虫学を学びファーブルのような人になりたいという夢を持っていたそうだ。  

 そのような自由な思想を持っていた人ならきっと反戦思想を胸に秘めていたことだろう、と思いきや、当時の彼女はこちこちの軍国少女だったのだという。彼女が一番惹かれた教師は「終身」と「教練」を受け持つ学校きっての国粋主義者であったことも正直に語られている。ファーブルにあこがれるこちこちの軍国少女。実に面白い。  

 今回私が描くのは戦争時の人々ではなく、戦争時の人々のことを調べる中学生の少女たちである。『太平洋戦時下の学校生活』を読みながら、作品が一気に形になってきた。

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